【デング熱と蚊に勝つアロマ・その①】「オーガニックマドンナ・アロマガードミスト」のアロマ防虫成分を分析してみる。
photo credit: Mauritian mosquito via photopin (license)
デング熱の国内での感染が出たことで、蚊に刺されることに非常に警戒が必要になりました。
特に小さいお子さまなどがいらっしゃるご家庭では、蚊のいる季節は心配が絶えないと思います。
一方で、強力な殺虫成分・ディートと呼ばれる化合物を毎日肌に付け続けるのも、小さなお子さまにとっては不安が付きまといます。
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◇アロマの防虫・忌避効果
そんな中、アロマを利用した自然の防虫効果、忌避効果が注目を浴びています。
今回はそんな忌避効果のあるアロマをご紹介したいのですが、
いつもとはちょっと趣きを変えて、人気のある自然派の虫除け製品の成分分析を通して、アロマの忌避効果やその他の魅力に迫ってみたいと思います。
それでは参りましょう。
◇オーガニックマドンナ・アロマガードミスト
夏を迎えて非常に人気が出ている自然派の虫除け製品です。
このオーガニックマドンナ・アロマガードミストの特徴は、オーガニックプランツウォーターベースにしているところ。
つまり、オーガニックに栽培された、自然の植物から抽出された水分をベースにしていることです。
このアロマガードミストではオーガニックアロエの葉水が利用されています。
当然ながら、殺虫成分のディートはもちろん、防腐剤も無添加。
そしてアルコールもフリー。
これは小さなお子さんや敏感肌の方にとってはとても嬉しいことですね。
ただ、この商品で一点気になるのは、肝心のオーガニックの基準がいまいちよくわからないところ。
ホームページの一部商品にちらっと、ACO(オーストラリア・Australian Certified Organic認定)のマークが一部記載されていましたから、そちらになるのでしょうか。
とことんオーガニックにこだわるという姿勢は素晴らしいものだと思うのですが、
様々なオーガニック基準が混在するなかで、とにかくオーガニックなので安心です、といわれてもしっくり来ない、そんな時代になって来ていると思います。
誠実なメーカーさんだと思うのですが、そのあたりはこだわるからこそ、少しホームページでも説明が欲しいですね。
◇オーガニックマドンナ・アロマミストのアロマ成分
では、オーガニックマドンナ・アロマミストのアロマ成分を見てみましょう。
含まれているアロマ精油は以下の通り。
・シトロネラ
・シダーウッド
・ユーカリ
・レモングラス
・ペパーミント
と、またその前にごめんなさい。ひとつひとつケチをつける訳ではないのですが、さらっとこれらアロマが入ってますよ~と言われても、やはり肝心のこのアロマ達がどうようなオーガニック基準なのかわからないのですね。
これらのアロマエッセンシャルオイルが、先ほどのACO基準なのか、フランスのエコサートなのかドイツBDIHなのかなどによって、かなり違いが出てきます。
オーガニックをうたうのならば、成分が凝縮されているエッセンシャルオイルのオーガニック基準ぐらいは明らかにしたほうがいいのではないでしょうか?
(それともどこかで公開されているのかな?ちょっと見当たらないので、私の見落としでしたらすみません。)
◇あらためてアロマ解説。
さて、今後こそアロマ精油について見ていきましょう。
まず、シトロネラからですね。
・シトロネラ / Cymbopogon narudus
イネ科のハーブですが、柑橘を思わせる爽快な香りが特徴。
爽快といいましたが、かなりクセもあり、芳香浴にあまり適さないと思っていました。
思っていました、というのは、最近、お客さまの中で、最初苦手だったシトロネラを使っているうちに、むしろ病みつきになるぐらい好きになってしまった、という声を聞いたからです。
この精油は、抑うつを解放してくれ、気分を明るくしてくれる効果があります。
同じような効果を持つベルガモットがあまりに良い香りなので、どうしてもシトロネラをお勧めする機会は少ないのですが、もしかすると相性によってはベルガモットよりも効果的な場面もあるかもしれません。
注意点としては、脈拍を高め、心臓に負担をかける作用があります。
お子さんで、心臓疾患のある方は注意です。
とにかく、シトロネラの最大の特徴はその忌避(虫除け)効果です。
また、猫が嫌う香りとも言われ、野良猫に困っているご家庭には良いですが、ペットで猫ちゃんがいいるご家庭は注意が必要です。
・シダーウッド / Cedrus atlantica
シダーウッドはとても魅力的な精油で、防虫効果もさることながら、非常に多彩な効果を持っています。
鎮静効果、呼吸器系のトラブルにもよく、むくみをとり痩身の効果もあるとされ、強壮効果もあります。
リラックスさせるベースノートの香りは、多くの有名な香水のベースにもなっているほど素晴らしい香りです。
・ユーカリ / Eucalyptus radiata・globulus
ユーカリもいくつかの種類があるのですが、総じて虫除け効果に優れています。
オーストラリアでは、先住民アボリジニに受け継がれた万能の薬草として、防虫から、殺菌、消炎、抗菌、抗真菌、かゆみ止め、解熱と非常に多岐に渡り利用されてきました。
のどの痛みやたんを切る効果も強く、まさに家庭に常備したいハーブと言えます。
ユーカリ・ラディアータのほうが刺激は少ないですが、忌避効果で言えばユーカリ・グロブルスのほうが上でしょうか?
個人的にはどちらをブレンドしたのか知りたいところですが・・・。
・レモングラス / Cymbopogan citratus
これもシトロネラと同じくイネ科のハーブ。成分も似ていますが、こちらは名前の通りレモンを思わせる甘さで、芳香浴やアロマテラピーでも利用し易いです。
(それでも結構強く、好みの分かれる香りで、実際サロンで利用するには気を使いますが)
レモングラスも忌避効果に優れていますが、その他にも魅力的な効果が多く、アロマテラピーに欠かせない精油です。
私が最大の魅力だなと思うのは、運動疲れや、歩き、立ち疲れといった筋肉疲労の回復に良いということ。
乳酸を取り去る効果が特徴です。アスリートの方はよく利用されています。
強壮効果もあり、疲れきった人に元気になってもらうのに重宝します。
胃腸の働きを高めて食欲増進効果が高いので夏バテにも良い。
強力な殺菌、収斂、美肌効果もあり・・。
多岐な魅力を持つアロマセラピーに欠かせない精油です。
・ペパーミント / Mentha x pipentia L.
さて、ユーカリ、レモングラスと万能ハーブが来て、最後にペパーミントですね。
ペパーミントにも防虫効果はあるのですが、もしかすると、シトロネラやユーカリよりは弱いかも知れません。
爽やかでクールな香りづけの意味もあるのかも知れませんね。
ただ、ペパーミントは本当に魅力的な精油なんですよ。(さっきからこればかりですが・・)
強力な殺菌効果、そして最大の魅力は胃腸を中心とした内臓の働きを高めることです。
O-157などの胃腸細菌、インフルエンザウイルスも防ぐといわれています。
風邪の予防にも効果的です。
吐き気にも良く、簡単な下痢などはペパーミントティーを取ればすぐにぴたりと止まります。
頭痛、筋肉痛、生理痛など鎮痛効果に優れています。
集中力を上げ、リフレッシュ効果が高いので、気持ちを高め、身体を楽にしてくれます。
ペパーミントというと、歯磨きやガムやクールダウンなイメージが強いんですね。
それも間違ってはいないのですが、そのために何か効果もチープなイメージがないでしょうか?
本当に優れたペパーミントのハーブの持つ力はそんなイメージ、想像を越えています。
本当に、使えば使うほど、ペーパーミントの奥深さと魅力は尽きることがありません。
ぜひ、日ごろから利用して、この自然の恵みを積極的に取り入れていただければと思います。
◇デング熱を予防しながら、アロマの魅力を取り入れましょう。
さて、以上がこのオーガニックマドンナ・アロマガードミストに含まれる5つのアロマです。
いかがでしょうか?虫除け効果はもちろんのこと、殺菌やウイルス予防など、特に小さいお子様にとっては気になるキーワードがたくさん入っていますね。
アルコールフリー、ベースの植物水にもこだわって、とても優しい製品だと思います。
防虫効果に関しては期待できる5種のアロマが入っていますが、あくまで、自然の忌避効果ですから、はっきりいって完全な防虫は難しいと思います。
例えば、ハイキングや公園で遊ぶなど、本気でデング熱を防ぐというならば、やはり強力な殺虫効果があるものを検討する必要はあると思います。
しかし、日々の生活の中で毎日使い続けるのならば、やはり自然のものは安心ですね。
以上、今回はオーガニックマドンナ・アロマガードミストという製品を通して、虫除け効果のある、素晴らしい5種のアロマをご紹介しました。
これをきっかけに、安全に夏を乗り切りながら、さらにアロマを生活に取り入れみて下さいね。
SHUJI OKUYAMA
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